投資初心者は何から始めるべき④
2-4.利益を確定させる
気になる投資信託商品や株式を購入します。購入後はこまめに価格を確認し、適切なタイミングで売却して利益を確定させましょう。なお、購入・売却には手数料がかかることがあるため、値上がり幅が少ないときは、手数料と相殺されてしまい利益が生じないこともあります。
市場が開いているときは常に価格が変動する株式とは異なり、投資信託の価格は1日に1回しか変動しません。また、売却を申し込むときには実際の取引価格がわからない点にも注意が必要です。売却を申し込んだ後でその日の基準価額が計算されるため、予想よりも売却額が少ない可能性もあります。
税金についても確認する
売却によって利益が生じたときには、税金が課せられます。源泉徴収ありの特定口座なら、確定申告・納税手続きが不要なため、手間を省きたい方は検討しましょう。また、ご自身で確定申告・納税手続きをする場合は、源泉徴収なしの特定口座が利用しやすいです。年に一度取引報告書を発行してもらえるため、取引数が多い場合も税計算がしやすくなります。
3.【投資初心者は何から始める?】利益の仕組みを知る
投資における利益の仕組みは大まかにキャピタルゲインとインカムゲインの2つに分けられます。それぞれの仕組みについて、詳しく見ていきましょう。
3-1.キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、売買による利益を指します。例えば、株式投資であれば、保有している株式を売却して獲得した利益はキャピタルゲインです。キャピタルゲインは資産を手放すことによって得られる利益ともいえるでしょう。
株式や投資信託を売却すると、それらの権利を手放すことになります。そのため、今後は保有していた株式や投資信託から利益を得ることができません。なお、売却により損失が確定することもあります。この場合はキャピタルロスと呼び、利益はないため税金も発生しません。
3-2.インカムゲイン
インカムゲインとは、保有することで得られる利益を指します。例えば、投資信託なら分配金、株式なら配当金や株主優待はインカムゲインにあたります。インカムゲインは、資産を保有し続けることで繰り返し得られる利益ともいえるでしょう。
分配金や配当金を受け取っても、売却せずに保有し続けるなら、また時期が来れば分配金や配当金を得ることができます。なお、キャピタルゲインやインカムゲインは他の投資にも存在します。
例えば、不動産投資では、不動産を売却して得た利益はキャピタルゲインです。また、賃貸物件として運用しているときは、インカムゲインに相当する家賃収入を得られます。
4.【投資初心者は何から始める?】リスクについて学ぶ
投資を始める前に、リスクについて学ぶことが大切です。失敗例やリスク軽減のコツについて見ていきましょう。
4-1.初心者が陥りやすい投資の失敗例
株式を購入するときには、発行元の経営状況や最近の株価の動向などを調べておくことが必要です。また、投資信託では投資方針を記載した目論見書(もくろみしょ)をしっかりと読んでから購入します。下調べをせずに株式や投資信託を購入すると、下落が続くなどの思わぬ損失を被ることにもなりかねません。
また、売買のタイミングを読み違えることもよくある失敗です。特に投資信託は売却時に取引価格がわからないため、予想よりも利益が低くなることもあります。長期的に投資を行い、知識と経験を身に付けていきましょう。
4-2.元本割れがある投資商品は慎重に扱う
価格が購入時よりも下がり、損失が生じることを元本割れ(がんぽんわれ)と呼びます。株式や投資信託は、いずれも元本割れのリスクがある投資商品です。慎重に投資を行うようにしましょう。ただし、途中で売却すると利益が減る、手数料によってはトータルで損失が生じる可能性もあるため注意が必要です。
4-3.リスク軽減のコツは長期・分散・積立
投資リスク軽減のコツは、余裕資金で行うことです。特に元本割れのリスクがある商品は、余裕資金以外で行わないようにしましょう。また、長期にわたって資産を分散して、積立でコツコツと取り組むことも投資リスクを軽減するコツです。
5.予算を決めて慎重に投資を始めよう
投資にはリスクがつきものです。特に元本割れのリスクがある投資商品は、資産を失うことにもなりかねません。予算を決め、余裕資金で投資を行いましょう。気をつけましょう。