経営とマネジメントの違いとは?④

 

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プレイングマネージャーの役割

プレイングマネージャーとは、自身のプレイング業務とチームのマネジメントを兼任する立場にあります。ここでは、プレイングマネージャーの役割について解説します。

 

チームのトッププレイヤー

プレイングマネージャーは、トッププレイヤーとしてチームを主導していきます。 部下やメンバーを指導するにあたっては、チームメンバーのなかでもトップの成果を残す必要があります。まずは自分が先頭に立って成果を出すことで、メンバーが信頼してついてきてくれるでしょう。

 

メンバーの工数削減

プレイングマネージャーは、チームの生産性を上げるため、チームメンバーの工数を削減する必要があります。 チーム内で成果を出せていないメンバーや、優先度の低い業務に時間を割いてしまっているメンバーもいるでしょう。チームメンバー全員が優先度の高い業務に取り組み成果を上げられるよう、メンバーの工数削減に努めることが大切です。

 

チームビルディング

プレイングマネージャーは、チームメンバー同士が互いに助け合えるように、チームビルディングに取り組むことが大切です。 モチベーションが高く連携の取れたチームを形成していくとともに、コミュニケーションを円滑にすることを目指します。

 

チームの目標達成

プレイングマネージャーは、個人の目標だけでなく、チームの成果に責任をもつ者としてチーム全体の目標管理を行います。 個人の目標達成を目指すのは当然ながら、ほかのメンバーの目標達成をも支援していかなくてはなりません。

 

 

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プレイングマネージャーが成果を出すポイント

プレイングマネージャーは、自身の業務と並行してチーム目標達成のために全体の管理をしていかなければなりません。自身の業務を疎かにはできないため、自然とマネジメントに割ける時間は少なくなってしまいます。 ここでは、プレイングマネージャーが成果を出すためのポイントについて詳しく解説します。

 

半分はマネジメント業務に集中する

自身の業務がどんなに忙しくとも、半分はマネジメント業務に時間を割くようにしましょう。 個人の目標がいくら達成できていても、チームメンバーの目標達成ができていなければ、結果としてチームの目標は達成できません。プレイングマネージャーの最終目標は、「個人の目標達成」ではなく「チームの目標達成」です。 どんなに自分の業務が多忙でも、業務時間の半分はチームのマネジメントに充てるようにしましょう。

 

メンバーへ権威移譲を行う

マネジメント業務に集中できるように、自身の業務をほかのメンバーに徐々に任せていきましょう。 マネージャーの業務はブラックボックス化してしまいがちといわれます。部下からすると、「マネージャーは普段どんな業務を行っているのか分かりにくい」という意見もあります。 まずは、自分がどのような業務を行っているかや、1日のスケジュールの進め方を積極的にメンバーに共有していきましょう。

 

自身の経験を活かす

プレイングマネージャーは、部下へ指導する際に自身の業務経験と紐づけた指導を心がけましょう。 マネジメントに並行して、部下と同じように目標数値をもって業務に従事しているために、部下の悩みや現場の意見を把握できるはずです。業務効率化や役割分担、タイムマネジメントの改善材料をプレイヤー業務中に現場から見つけることでマネージャーとしても効果的な施策を生み出すことができるようになるでしょう。 兼務であることのメリットを活かし、チームメンバーのフォローを行いましょう。

 

 

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マネジメント能力向上のために意識すべきこと

マネージャーは、チームの目標達成のために、マネジメント能力を鍛えたいものです。 ここでは、マネジメント能力向上のために意識するべきことを解説します。今日から早速意識し、マネジメント業務を行ってみてはいかがでしょうか。

 

情報共有する

マネジメント能力向上のため、意識的にチームメンバーと情報共有をしていきましょう。 情報共有をすることで、「今どこまで進んでいる?」「誰が担当している?」といった再確認のコミュニケーションをなくすことができます。 また、部下の仕事の進捗状況を定期的に把握することで、マネージャーのほうは適切なタイミングで部下へのフィードバックやフォローができるようになるでしょう。

 

メンバーの理解を高める

マネジメント能力を高めるために、チームメンバーの特性や思考を理解するように努めましょう。 チームメンバーのなかには、「自分から声をかける勇気がないため、上司から定期的に声をかけてほしい」人もいれば、「極力自分の考えやペースで進めていきたい」人もいるでしょう。相手の特性に合わせたマネジメントを行うことで、指導力を向上させることができます。

 

長期的に現状を把握する

マネジメントで効果を出すためには短期的な視点だけでなく、中長期的視点から現状把握することが重要です。 目先の数字ばかりに気を取られてしまうと、チームメンバーの悩みや不安を放置してしまう可能性もあります。長期的な視点でチームメンバーが高いパフォーマンスを残せるように意識しましょう。

 

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まとめ

混同されがちな「経営」と「マネジメント」について説明し、後半ではマネジメントについて深堀りして解説してきました。 経営もマネジメントも、いずれも「会社組織の目標を達成するために管理を行う」という点では同じものです。それぞれの役割や手法、目指すものの違いを知っておくことで、より高い視座で会社の組織運営を考えることができるようになるでしょう。 これを機に、ぜひ一度、経営とマネジメントについて考えてみてください。